yeh
9/18に注文していたものが届いた。
それは小谷美紗子さんのニューアルバム『yeh』だ。このアルバムを注文した理由は小谷さんが有安杏果さんに曲提供した「裸」をセルフカバーするという情報をつかんだからだ。私が有安さんの曲で頭がバカになるくらい好きな曲が「裸」で、この曲があの当時の有安さんが内包している不安・焦り・希望・信念・未熟さ・早熟さ・いろんな若さが凝縮されているからだ。この曲を楽曲提供してくださった小谷さんが唄ったらどうなるんだろう?と興味が抑えられなかった。
届いた特別版はとても綺麗なファブリック(織物)仕様で一気に意識をつかまれ、この時点ではやる気持ちが落ち着けた。慌てて包装のビニールを破いてしまい傷つけたら後悔しかない!そう思ってしまう仕様だからだ。
中はもう既に小谷美紗子さんの世界になっている。歌詞と写真が掲載されていて、その写真の一枚一枚がなんとも言えない温かい気持ちになる。
とはいえ、私は「裸」を聴きたくて聴きたくて見落としてしまっている事に気付いていなかった。
CDをPCに入れ「裸」をクリックし流れてくる小谷さんの歌声を待った。
少しの静寂の後いつものピアノの音色が聴こえてくる。
ha〜 ha〜 ha〜
小谷さんの唄声が聴こえてくる。小谷さんが唄うとこんな感じなんだなぁ〜なんて思いながら聴いていた。そうだ、有安さんはデモ音源は小谷さんの唄声でだろうから、この声を聴いていたのかなぁ〜とか、確かにこの唄声のデモ音源渡されたら技術だけではない情感含めて歌えない…ってなるわな。そのできないという感情があの名曲の質感を生み出してくれたとも言えるんだよな。と思いにふけりながら聴いていると突然全身にトリハダが立った。一気に駆け抜けるゾワゾワが私の芯の部分まで痺れさせていく。
え!
毎日聴きき慣れているはずの「裸」なのに聴き進めていくうちにゾワゾワは止まらず一曲聴き終わった時には今何か持ったら落としてしまう…と思うくらい手が震えている感覚があった。
慌てて先ほど眺めた歌詞カードを見る
Vocal,Cholus, Ariyasu Momoka
ぎゃーーーーーーーーーーー
なんの情報もない脱力状態で知る衝撃
こんな嬉しいことある?
小谷さんの唄う「裸」に有安さんの唄声がコーラスとして入っている。小谷さんの唄声はあの頃を歌っていて、そこに今の有安さんの唄声が重なり合っていく。若さのある荒々しい情感と大人になり丸みを帯びはじめた柔らかさのコラボは最高の状態で私の耳へ入り込んできた。
そうだ。私は忘れてた。有安さんがソロ活動してるからソロの頭になっていた。
フォーク村で散々感心していた有安杏果の声質はコーラスに最高にマッチする!ってことを。
有安さんの声質と低音パートができる能力が小谷さんの音楽観でミックスするとやはり絶妙なバランスを生み出してくれるんだなと再確認。
私は比べてどちらがとか優劣つける気は無い。ただこの「裸」はあのころの有安さんが唄うからこその魅力がある曲だってことも再確認できた。
小谷さんが唄う「裸」が聴けたことで新たな魅力と出会えた。
小谷さん。ありがとうございます。